基本情報
琉球村では、伝統的なエイサーの音楽や振り付けを取り入れた琉球村独自のエイサーをおたのしみいただけます。
エイサーとは、旧盆の夜に行われる祖先をあの世へ送り出す踊念仏のことであり、沖縄を代表する伝統芸能の一つです。
各地域の青年会が、三線が奏でる音楽にあわせて太鼓や手踊りをしながら夜の地域内を練り歩き、先祖の霊を迎えるとともに、五穀豊穣や家内安全などを祈願します。
歴史や背景
日本本土から伝わった踊念仏が琉球独自に発展し、旧盆の時期に人びとが集団で家々を訪ね歩いたことが説となっています。
その集団には、唄を歌い三線を奏でる人びとや、盛り上げ役のチョンダラー、念仏歌で霊を供養するニンブチャーがいたという記録が残されています。
現在では、各地域の青年会が旧盆の夜に各地域内でエイサーを披露するだけでなく、「沖縄全島エイサーまつり」や「一万人のエイサー踊り」として開催されるなど、沖縄の夏を代表する一大イベントとして県内外から多くの人が訪れるようになりました。
注目ポイント
沖縄民謡
琉球村のエイサーでも、唐船ドーイや仲順流りを目の前でたのしむことができます。
エイサーによく使われる沖縄民謡は、唐船ドーイや久高万寿主、仲順流り、安里屋ユンタなどの曲目があり、だれもが一度は耳にしたことがあるリズムです。
3つの役割
琉球村エイサー隊の演者には、大きく3つの役割があります。
大太鼓:低く重みのある音で音頭を取り、ダイナミックな動きが迫力を感じさせます。
地謡(じかた):三線を弾きながら歌い、太鼓打ちや踊り手をリードする重要な役割です。
女手踊り(いなぐもーい):太鼓を持たない女性の手踊り。しなやかな踊りのなかに、緩やかな手先の動きで華を添えます。
琉球村で体験できること
琉球村では、旧盆以外の時期でもリアルな沖縄のエイサーを味わっていただけるように、地域の青年会による伝統エイサーを手本とした演舞を日々研究しております。
琉球王国時代の集落を思わせる古民家群のなかで、ぜひ古きよき沖縄の旧盆の雰囲気を感じながら迫力あるエイサーをご覧ください。
生歌・生演奏が聴ける
琉球村では、毎公演生歌・生演奏でエイサーを披露しています。
謡て手によって歌詞が異なる、ほかの民謡から歌詞を持ってくるなど自由な表現が多いです。
琉球村のエイサーで使われている曲目
- 仲順流り
- いちゅび小(グヮー)
- テンヨウ節
- 海ヤカラ
- ダンク節
- 唐船ドーイ
締めにはカチャーシー
最後の曲目「唐船ドーイ」が聞こえたら、みんなでカチャーシーを踊りましょう。
頭上で手を左右に振るように踊る姿が、かき回すように見えるため、沖縄の訛りで「カチャーシー(=かき回し)」と呼ばれるようになりました。
観客と演者たちが一体になり、音楽のなかで自由に踊り回り、旧盆の夜に行われる道ジュネーの気分をぜひたのしんでください。