神アシャギ

神をもてなす離れ

神アシャギとは、沖縄本島北部において、神を招き祭事を行う小屋のことです。

四本柱で壁がない吹き抜け構造で、床張りもなく軒が低いことが特徴です。
茅葺屋根の寄棟造が伝統的な様式ですが、戦後にはコンクリート造りのものも登場しています。

歴史や背景

1713年に、王府によって初めて出版された琉球王国の書物「琉球国由来記」では、「神アシアゲ」と記されています。

現在では、神アサギや神アシャゲ、神サギ、神アシャゲなど、地域によって呼び方が若干異なります。

神アシャギの語源は、琉球王朝時代王府からの来賓をアシャギと呼ばれる離れで迎え入れていたことから、神へ「アシー(飲食物)」を差し上げもてなす場という意味からきているという説もあります。

注目ポイント

軒が低い理由には、「牛・馬や飛鳥類が聖なる神アシャギに入らぬよう考慮された説」や「かがまないと御神体が見えないことから腰を落として神に敬意を払うようにした説」などがあります。

沖縄国頭地方では軒が低く、奄美諸島では軒が高い神アシャギが見られます。