100 OKI SONG

『月ぬ美しゃ』 〜今に伝わる歌と踊り 琉球の原風景を訪ねる旅〜

「月(つぃく)ぬ美(かい)しゃ十日三日(とぅかみーか)、女童(みやらび)美(かい)しゃ十七(とぅーなな)つ」。ゆったりとしたリズム、美しいメロディー。琉球村では、「月ぬ美しゃ」を園内で歌唱、歌三線を通じて未来に伝承しています。ぜひ、琉球村でご体感ください。

photo: 関 康隆 Yasutaka Seki
Photography
facebook page https://www.facebook.com/y.seki.photo
Website http://yasutakaseki.com
②と③の写真は写真家 ジャン松元提供

『月ぬ美しゃ』 〜今に伝わる歌と踊り 琉球の原風景を訪ねる旅〜

ゆったりとしたリズム、美しいメロディーと言葉の響き。多くの人から愛されている八重山民謡の名曲「月ぬ美しゃ」。八重山では昼の子守唄として「あがろうざ」、夜の子守歌として「月ぬ美しゃ」が歌われてきた。「あがろうざ」は教訓的な内容が盛り込まれているのに対し、「月ぬ美しゃ」は、月を愛で恋を謳歌する歌となっているからだと思われる。「月ぬ美しゃ」は、「ちょうが節」とも呼ばれる。その美しいメロディーは、波照間島で世果報(世の幸せ、豊年の願いが込められた言葉)を祈願して歌われた「波照間ぬみんぴぃが(ちょうが節)」が原型となったと言われている。歌の3番まで、4番、5番以降と3つのパターンに別れ曲調も長さも変化、展開していく。月を題材にした歌は数々あるが、その多くは満月を歌っており、十三夜の月が歌われるのは珍しい。日本では、旧暦8月15日だけでなく、旧暦9月13日にも月見をする習慣がある。9月の十三夜は「女名月」とも呼び,古い時代の収穫祭のなごりが見られる。人頭税や明和大津波など過酷な歴史を経験してきた八重山の民が、満月に向かっていく十三夜の月に、明日への希望と、五穀豊穣を願ったのかもしれない。戦後間もない1947年、八重山の歌のまつり「とぅばらーま大会」がスタート。「月ぬ美しゃ」の歌詞に由来し、毎年旧暦8月の十三夜に開催される。2018年の旧暦8月13日は9月22日、そして旧暦9月13日は、10月21日。今年は、名月を愛でながら世果報を祈りたい。

  • ① 沖縄の家屋の縁側は心地良い。月の美しい夜、三線を奏でながら泡盛をたしなみ月を愛でる
  • ② 東から昇る満月が八重山も海の向こうの沖縄本島も照らしている
  • ③ 琉球村では、2018年7月21日(土)~9月1日(土)、琉球村恒例の夏まつりを開催!! ホタルツアーや星空観察等夜の琉球村を堪能できます
  • ④ 美童が落とした花染手布を返しにいくことを口実に逢いに行く。2018年8月15日~11月14日の期間中、11時の島唄LIVEの際、「月ぬ美しゃ」を披露します。銘苅正士が出勤日のみの披露となります。予めご了承ください。 モデル:銘苅正士、田福真美
月ぬ美しゃ
琉球村
  • 住所沖縄県恩納村字山田1130
  • 電話098-965-1234
  • 業営8:30~17:30(受付17:00)
  • 期夏9:00~18:00(受付17:30)
琉球ナビィロード
『琉球ナビィロード』
RELEASE:2017年4月10日
PRICE: 2,160円(tax in)

琉球村入園情報
住所:沖縄県恩納村字山田1130
料金:大人16才以上1,200円
小人6才~15才600円、6歳未満無料
詳細:www.ryukyumura.co.jp

「月(つぃく)ぬ美(かい)しゃ」

八重山民謡

1)月ぬ美しゃ十日三日 女童美しゃ十七つ ホーイチョーガ……
【訳】月が美しいのは十三夜 乙女が美しいのは十七歳

2)東から上りおる大月ぬ夜 沖縄ん八重山ん照ぃらしょうり
【訳】東から上がる満月の夜 沖縄本島も八重山もお照らしください

3)あんだぎなーぬ月ぬ夜 我がげら遊びょうら
【訳】あんなに美しい月の夜 私たちも宴をひらき遊びましょう

4)寺ぬ大札んが 絹花黄金花 咲かりょうり
【訳】寺の大札に美しい絹の様な花、黄金の様な立派な花を咲かせてください

5)ぴらまぬ家ぬ東んたんが むりく花ぬ咲かりょうり うり取る彼り取るなつぃきばし びらまぬ 家ぬ花ぶんなー
【訳】愛しいあなたの家の東の方にジャスミンの花を咲かせてください。それを取りあれを取るふりをして……愛しいあなたの家は花盛り

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