100 OKI SONG

獅子舞 「笠之段」 〜今に伝わる歌と踊り 琉球の原風景を訪ねる旅〜

悪霊を祓い、弥勒世(理想郷)を招来し、五穀豊穣や繁栄をもたらす獅子舞。琉球村では、毎日実施の沖縄芸能の魅力を凝縮したアトラクション、道ジュネーのなかで獅子舞を披露しています。ぜひ、琉球村で勇壮且つコミカルな獅子舞をご体感ください。

photo: 宮市 PORCO 雅彦
Website https://porcophoto.com

『テンヨー節』~今に伝わる歌と踊り 琉球の原風景を訪ねる旅~

アジア各地で行われている獅子舞
獅子舞は、東アジアおよび東南アジアでみられる伝統芸能のひとつ。1世紀ごろの中国が発祥。日本には奈良時代ごろ中国から伝わったとされている。747年に提出された『法隆寺伽藍縁起并流記資材帳』によると、中国から日本に伝えられた伎楽の演目の中に唐獅子の舞があり、伎楽の道具の中に獅子頭と胴幕を持つ獅子が記されている。

沖縄の獅子舞の起源
沖縄の獅子舞は、中国から伝承されたという説が有力だが、木彫りの頭や麻と芭蕉の繊維でできた胴体の作りの特徴から、インドやインドネシアなどの影響も受けていると考えられている。海洋民族の琉球の民、さまざまな国々との交流の中で絶妙なバランスでチャンプルー(ミックス)し獅子舞文化を育んできたに違いない。沖縄最古の獅子舞は、那覇市首里汀良町の獅子舞で、約500年の歴史があるとされている。尚巴志が首里城を築くと同時に踊り手を集め、汀良町に移住させたのが始まりと伝えられており、三殿内や聞得大君御殿の神事で演じられた。

沖縄の獅子舞
獅子が舞うことにより、悪霊を祓い、弥勒世(理想郷)を招来し、五穀豊穣や地域の繁栄をもたらすと考えられており、旧暦6月から8月にかけての豊年祭や旧暦7月の旧盆、旧暦8月15日の十五夜祭などで行われる。踊り手はふたりが1匹を担当する伎楽系。沖縄伝統の獅子舞は現在でも各地で受け継がれ、180を超える地域で保存されている。うるま市では、「全島獅子舞フェスティバル」が毎年旧暦9月15日直近の日曜に開催されている。こんにちでは、新たに創作獅子舞などが制作され、エンターテインメントとしても多くの県民や観光客にも親しまれている。

沖縄の獅子舞の音楽
獅子舞で使用される曲といえば「笠之段」。琉球古典音楽の手事(器楽)曲のひとつ。組踊では、劇中の勇壮な演舞場面などに使用される。沖縄各地の獅子舞で演奏される「笠之段」は、古典のオリジナルのメロディーに少しずつアレンジが加えられていて、地域ならではの「笠之段」を聴くことができる。

琉球村の獅子舞
琉球村では、毎日開催している総合琉球芸能「道ジュネー」のなかで獅子舞が行われる。鞠の曲芸やコミカルな舞など、観客を巻き込んだエンターテインメント性溢れる演目。2019年11月には、お色直しした新しい獅子がお披露目される。この機会にぜひ、琉球村で獅子舞をご体感ください。

  • ① 獅子に頭を軽く噛んでもらうことで厄払いになる
  • ② 琉球村の普段の道ジュネーでアクロバティックな振り付けはないが撮影のため立ち上がるポーズをとってもらった
  • ③ 沖縄の獅子舞はふたりひと組で演じられる。息のあった獅子舞をご堪能ください
  • ④ 【新調した獅子舞】2019年11月15日~新調した獅子舞のパフォーマンスでお楽しみいただきます
    【撮影モデル】琉球国王:座波智治/王妃:與那覇利奈/地謡:宜志富正/わくやー(獅子使い):山城誠/踊り子:兼城美幸、謝花愛子/獅子:上原大史、黒木綾子
テンヨー節
琉球村
  • 住所 沖縄県恩納村字山田1130
  • 電話 098-965-1234
  • 業営 9:00~17:30(受付17:00)
琉球ナビィロード
『琉球ナビィーロード』
琉球村35周年記念オリジナルCD
PRICE: 2,160円(tax in)

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