100 OKI SONG

『上原ぬデンサー節』 ~今に伝わる歌と踊り 琉球の原風景を訪ねる旅~

八重山諸島西表島 上原に伝わる教訓歌「上原ぬデンサー節」。古の琉球を現代に伝える琉球村では、県民に愛され続けている沖縄の歌や舞踊を毎日披露しています。歴史を紡いできた「上原ぬデンサー節」を琉球村でご体感ください。

photo: ジャン松元
JOHN MATSUMOTO facebook page「 John Matsumoto Photography」
https://www.facebook.com/JanSongYuan

『上原ぬデンサー節』 ~今に伝わる歌と踊り 琉球の原風景を訪ねる旅~

八重山に伝わる教訓歌

「デンサー節」は、西表島の上原集落の役人、宮良里賢によってつくられた教訓歌。BEGINのヒット曲「島人ぬ宝」で「トゥバラーマもデンサー節も……」と歌われている、あの歌です。歌詞を紐解くと、抑圧的な考え方に、若干の違和感を感じるかもしれません(3番)。この歌が誕生した18世紀は封建の世。封建的な考え方が色濃く反映されているのです。しかしながら、先人達が島の暮らしや家庭を豊かにしたいという想いや努力が伝わると同時に、今の世の「平等」な関係の大切さをも感じられる歌であると言えるでしょう。発祥の地である上原集落では、上原デンサー祭り(上原公民館主催)がデンサ節之碑広場で毎年(6月の第三土曜日)賑やかに開催されています。

「デンサー節」には、「上原ぬでんさ 昔からぬでんさ」からはじまる八重山バージョンとは別に「デンサー節作て童ん達に詠まち世間の戒み」からはじまる本島バージョンも存在します。明治時代、沖縄芝居師が、八重山へ公演に行った際持ち帰り、沖縄本島バージョンの歌詞が生まれ、多くの沖縄県民に親しまれるようになりました。沖縄民謡では「伊佐ヘイヨー」のチラシ(後続する色どりの歌)としても有名で、男女が恋を語らう楽しい歌詞となってます。歌い手によって、アレンジを加えられることが多いのも沖縄民謡の特徴です。「100年先に伝えたい沖縄の歌」として琉球村では伝統の「上原ぬデンサー節」を歌い未来に繋いでいます。

  • ① 琉球村の歌姫、田福真美さんは八重山出身。初めて習った曲が「上原ぬデンサー節」でとても思い入れのある曲。
  • ② 「上原ぬデンサー節」は、人としての生き方、家の守り方を伝える教訓歌として愛されている。 
  • ③ 2番の歌詞、家庭の営みを船の舵に例え分りやすく伝えている。
  • ④ 2017年5月15日~2017年8月14日の期間中、11:00の島唄LIVEの際、「上原ぬデンサー節」を披露します。
    ※田福真美さんが出勤の日のみの「上原ぬデンサー節」パフォーマンスとなります。予めご了承ください。
赤田首里殿内
琉球村
  • 住所沖縄県恩納村字山田1130
  • 電話098-965-1234
  • 業営8:30~17:30(受付17:00)
  • 期夏9:00~18:00(受付17:30)
琉球ナビィロード
『琉球ナビィロード』
RELEASE:2017年4月10日
PRICE: 2,160円(tax in)

琉球村入園情報
住所:沖縄県恩納村字山田1130
料金:大人16才以上1,200円
小人6才~15才600円、6歳未満無料
詳細:www.ryukyumura.co.jp

「上原ぬデンサー節」 (八重山民謡)

[歌詞]
1)上原(ウイバル)ぬでんさ 昔からぬでんさ 我(バ)ん心いざば聞(シ)きゆたぼり でんさ
2)島持つぃと家持(ヤーム)つぃ 舟乗とゆぬむぬでん 舟頭舟子(シドゥフナグ)親子(ウヤファ)揃にばならぬ でんさ
3)親子かいしゃ子から 兄弟かいしゃ弟から 家庭(キナイ)持つぃかいしゃ嫁の子(ファー)から でんさ
4)人ぬうふどぅやかなさねぬ 肝心(チムグクル)どかぬさる 肝心ゆ持つあばど世間や渡らり でんさ

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